「妊活を始めよう」と思ったとき、まず最初に耳にするのが基礎体温ではないでしょうか。毎日測って記録することは大変そうに感じますが、基礎体温は自分の体のリズムを知るための「一番身近な情報源」です。

1.基礎体温とは?普通の体温と何が違うのか
日中の体温と基礎体温の違いは、「活動による刺激があるかどうか」です。
「スマホのバッテリー」をイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。
【日中の体温=使用中の状態】
動画を見たりゲームをしたりすると、スマホが熱くなることがあると思います。
体も同じで、動いたり食べたりすると「活動の熱」が出て、本来の体温が分からなくなります。
【基礎体温=使用していない状態】
スマホを使わず、ただ置いている状態です。
朝起きてすぐの体温を測るため、純粋な体の温度をチェックすることができます。
2.基礎体温の役割と必要性
妊活に基礎体温が必要だといわれる理由は主に3つです。
- 排卵日の予測ができる
- ホルモンバランスの変化をキャッチできる
- 妊娠の可能性をいち早く察知できる
女性の体は、排卵をきっかけに「プロゲステロン」という体温を上げる作用のあるホルモンが分泌されます。「体温が上がる」といってもその差は「0.3~0.5℃」ほど。これは、「ちょっと歩く・温かいお茶を飲む」などの日常生活の動きだけで簡単にかき消されてしまいます。
基礎体温は何も動いていない体の温度をチェックすることができるため、「0.3℃」というわずかな変化をキャッチすることができるのです。
3.基礎体温の測り方
基礎体温の測り方は意外とシンプルで、気を付けることはたった2つだけ。
測るタイミングは【目が覚めてすぐ】
朝、目が覚めたらまずベッドから出る前、体を動かす前に測ります。
- 寝返りを打つ
- 起き上がって水を飲む
- トイレに行く
これらすべてが体温を上げる要因になるため、体温計は枕元に置いて寝るようにしましょう。
舌の付け根で測る
舌の裏側に中央の筋があります。
体温計の先端をその横にあて、口を閉じて鼻で呼吸しながら測りましょう。
基礎体温を舌の付け根で測る理由は
体の中で最も温度が安定していて、外からの影響を受けにくい場所だからです。
基礎体温は「0.3℃」というわずかな変化をキャッチする必要があるため、感度の精度が高い【婦人体温計】を使用しましょう。
4.基礎体温グラフから分かることとその見方
毎日記録していくと、体温の変化がグラフになります。理想的なグラフは、「低温期」と「高温期」の二相に分かれている状態です。
【低温期】
生理開始から排卵までの期間です。エストロゲンの働きにより、比較的体温が低く推移します。
【高温期】
排卵後、プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌によって体温が0.3〜0.5℃ほど上昇します。この状態が12〜14日間続くのが健康的なサイクルです。
【グラフから読み解くサイン】
・二相に分かれていない:無排卵の可能性があります
・高温期が短い(10日未満):黄体機能不全の可能性があります
・高温期が長い(21日以上続く):妊娠の可能性があります
※グラフはあくまで目安なので、1日だけの変動に一喜一憂せず、全体の流れを把握することが大切です。
5.測り忘れたらどうする?
うっかり二度寝してしまったり、夜勤などシフトによっては起きる時間がずれることもあると思います。
・測り忘れても気にせず継続
グラフは全体の波が分かれば問題ありません。やめてしまうのが一番もったいないので、翌日から再開しましょう。
・時間がずれたらメモに残しておく
いつもより起きる時間が遅くなった場合、体温は少し高めに出る場合があります。起きた時間を記録しておくと、あとで見返したときに分かりやすいです。
お酒を飲んだ翌日や風邪気味の日も体温は変動するため、グラフの異常が「体のリズム」なのか「体調不良」なのかを区別できるよう、体調の変化を記録するのもおすすめです。
基礎体温は「未来の自分」へのメッセージ
基礎体温をつけることは、自分の体と対話することです。最初は面倒に感じるかもしれませんが、データが溜まってくると「私の体、しっかり頑張ってるな」と愛着が湧いてくるはずです。
もしグラフに不安を感じたら、そのグラフを持って産婦人科を受診してみてください。医師にとっても、あなたの基礎体温データは非常に重要な診断材料になります。
まずは明日、枕元に体温計を置くことから始めてみましょう。